2009年3月某日 渋谷DUO
僕はこのライブハウスの控え室で、極度の緊張の中にいた。
 
「マジ緊張しますね・・・」
「大丈夫やって!いつも通りにやれば絶対大丈夫やから」
 
バンドのリーダーだった僕は、他のメンバーが緊張しているのをなだめていた。
 
でも実は、僕の膝は震え、手には汗がにじんでいた。胃がぎゅっと締め付けられるような気分だった。
 メンバーには隠し、平静を装っていたつもりだったが、もしかしたらバレていたかもしれない。
 
せまい控え室と通路の辺りをギターを抱えたまま行ったり来たりして、気を紛らせていた。
 

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